『思い出のマーニー』
思い出のマーニー読みました。映画も見ました。
とても良い本、良い映画ですね^^
ということで、思い出のマーニーについて、書くよ!(・ω<)
本の感想と映画の感想(ネタバレ含む)
(ネタバレを含みますので、見ていない方は注意です><)
もう大丈夫かな?
ネタバレありますから、戻るのなら、今でしょ!笑
さて、書きますね。まず、本の感想。
思い出のマーニー(本)
映画とほぼ同じだが、映画より情報量は三割ほど多い。全部読むのに6時間くらい。
この物語のテーマは、許しと、他者との付き合い方、みたいなものだろうか。
簡単なあらすじ。
アンナはひねた女の子で、自分のことが嫌い。
アンナのことを心配したおばさんの計らいで、アンナはおばさんの家をはなれ、湿地で休暇を過ごすことになる。
そこで、不思議な女の子、マーニーと出会う。最初は幻かと思ったマーニーだが、話すうちにどんどん二人は仲良くなる。そして、キノコ狩りに行ったり、砂のお城を作ったりして遊ぶ。
ところが、二人で嵐の中風車の中に入った時、マーニーはアンナをおいて一人出てしまう。
ここが、一番重要なシーン。
自分を置き去りにしたマーニーを許せるか、ということが、物語の一番のクライマックスとなっている。
結局、アンナはマーニーを許す。ところが、その次の日からマーニーがいなくなり、そして、徐々に、マーニーが自分の作りだした架空の女の子だったと考えるようになる。
ところが、その架空の女の子だと思っていたマーニーの日記帳がみつかり……。
マーニーはじつは、アンナの祖母で、アンナを一人残して、先に死んでしまっていたことがわかる。(両親は自動車事故で死んでいて、マーニーがアンナを育てていた。)
さて一番話したいことは、クライマックスの、マーニーを許すシーンについてです。
ここが、じつは、大きな伏線です。
気づかなかった人も多いだろうと思いますが、じつは、これは、二つの出来事がかさなった巧妙な伏線となっています。
つまり、アンナを「風車小屋においていったこと」と、「一人残して死んでしまった」ことが重なっている。
アンナが言う、「どうして私を置いて行ってしまったの!」というのは、表面上は、風車に置き去りにされたことを問題にしているが、その裏で、「どうして私をひとりにして死んでしまったのか」ということについても言っているのです。
鳥肌ものですね。僕は、最初気づかなかったんだけど、映画を見て、あれこれ考えるうちに気づいた瞬間、ぞわぞわしました笑。
潜在的にでも、アンナは、両親とマーニーを許していない。それを、許さなければ、いつまでもひねくれたままになってしまう。
そこで、筆者は仕かけをした。
つまり、同じ「他者をゆるせるか」ということで、「風車小屋に置いていったこと」と、「アンナ一人を残して死んでしまったこと」をかけあわせたんだと思われます。
それは、マーニーが、屋敷から去らねばならない(幻想世界で)ことからもわかります。(これは、原作の設定)
この伏線が、本当にすごいと思う。ここを重ね合わせていなかったとしてももちろん物語を成り立たせることはできるし、魅力的なんだけど、他者の許しというテーマが薄れることになります。
だから、ここに気づいた人は、本当にこの本が好きになると思う。
映画でこれをやってたから、ああ、すごいなあとおもったんだけど、原作ですでにやってた笑
考えてみれば当然ですね笑
でも、映画は映画でよかったし、映画のおかげで本に出会えたから、それだけでもいい仕事してるなあと思う。
テーマは、他者理解、それと、許しだと思います。
アンナは、最後の最後でマーニーを許す。
それによって、他者というものが、自分の思い通りになる者では決してなく、時にどうしようもないことで裏切られることもあるのだ、ということを、許容できるようになったのだと思います。
そのことが、アンナの心に平安と、自立性をもたらしたと、僕は思います。
仮に、もしあそこでマーニーを許せなかったら、どうか。
物語は、まったく真逆の結末で、後味の悪いものになっていたと思う。
人を呪わば穴二つ(人を憎めば、結局はその呪いが自分に跳ね返り、墓穴が二つ必要となる)ということわざもありますよね。
幸い、アンナは許すことによって、他者を、自分と同一化させず、距離をとりつつも関係性を深めるということに成功した…とぼくはおもいます。
映画「思い出のマーニー」
おもしろかった。米林監督は大分腕を上げてきたなあという感じ。映像の表現に魅力がありました。
感動しました。かぐや姫とはまた違うよさがあり、これだけ女性の感情をとらえ、表現できるのはすごいと思いました。
よくまとめられていて、原作を読んでみるとわかりますが、要点をしっかり絞って、きれいな構成。本当に必要なところを、描き出すことに成功していますね。
印象的な映像がたくさんあって、窓辺の少女の印象、ボートと月夜の映像は美しいですね。
あと、思うんだけど、水彩画で映画って、やってほしいなあ。すごい手間で、やってられないだろうけど、一回見てみたい。
とにかく、よかったです。そして、最近また読書熱が戻ってきている!わーいヽ(^。^)ノ
下の記事もよかったらのぞいて行ってね(^O^)
音楽(ピアノ)まとめ
http://op63op29pia30845.blog.so-net.ne.jp/2015-05-16
本まとめ
http://op63op29pia30845.blog.so-net.ne.jp/2015-05-16-1
文鳥まとめ
http://op63op29pia30845.blog.so-net.ne.jp/2015-07-08-1
絵まとめ
http://op63op29pia30845.blog.so-net.ne.jp/2015-07-08-2
とても良い本、良い映画ですね^^
ということで、思い出のマーニーについて、書くよ!(・ω<)
本の感想と映画の感想(ネタバレ含む)
(ネタバレを含みますので、見ていない方は注意です><)
もう大丈夫かな?
ネタバレありますから、戻るのなら、今でしょ!笑
さて、書きますね。まず、本の感想。
思い出のマーニー(本)
映画とほぼ同じだが、映画より情報量は三割ほど多い。全部読むのに6時間くらい。
この物語のテーマは、許しと、他者との付き合い方、みたいなものだろうか。
簡単なあらすじ。
アンナはひねた女の子で、自分のことが嫌い。
アンナのことを心配したおばさんの計らいで、アンナはおばさんの家をはなれ、湿地で休暇を過ごすことになる。
そこで、不思議な女の子、マーニーと出会う。最初は幻かと思ったマーニーだが、話すうちにどんどん二人は仲良くなる。そして、キノコ狩りに行ったり、砂のお城を作ったりして遊ぶ。
ところが、二人で嵐の中風車の中に入った時、マーニーはアンナをおいて一人出てしまう。
ここが、一番重要なシーン。
自分を置き去りにしたマーニーを許せるか、ということが、物語の一番のクライマックスとなっている。
結局、アンナはマーニーを許す。ところが、その次の日からマーニーがいなくなり、そして、徐々に、マーニーが自分の作りだした架空の女の子だったと考えるようになる。
ところが、その架空の女の子だと思っていたマーニーの日記帳がみつかり……。
マーニーはじつは、アンナの祖母で、アンナを一人残して、先に死んでしまっていたことがわかる。(両親は自動車事故で死んでいて、マーニーがアンナを育てていた。)
さて一番話したいことは、クライマックスの、マーニーを許すシーンについてです。
ここが、じつは、大きな伏線です。
気づかなかった人も多いだろうと思いますが、じつは、これは、二つの出来事がかさなった巧妙な伏線となっています。
つまり、アンナを「風車小屋においていったこと」と、「一人残して死んでしまった」ことが重なっている。
アンナが言う、「どうして私を置いて行ってしまったの!」というのは、表面上は、風車に置き去りにされたことを問題にしているが、その裏で、「どうして私をひとりにして死んでしまったのか」ということについても言っているのです。
鳥肌ものですね。僕は、最初気づかなかったんだけど、映画を見て、あれこれ考えるうちに気づいた瞬間、ぞわぞわしました笑。
潜在的にでも、アンナは、両親とマーニーを許していない。それを、許さなければ、いつまでもひねくれたままになってしまう。
そこで、筆者は仕かけをした。
つまり、同じ「他者をゆるせるか」ということで、「風車小屋に置いていったこと」と、「アンナ一人を残して死んでしまったこと」をかけあわせたんだと思われます。
それは、マーニーが、屋敷から去らねばならない(幻想世界で)ことからもわかります。(これは、原作の設定)
この伏線が、本当にすごいと思う。ここを重ね合わせていなかったとしてももちろん物語を成り立たせることはできるし、魅力的なんだけど、他者の許しというテーマが薄れることになります。
だから、ここに気づいた人は、本当にこの本が好きになると思う。
映画でこれをやってたから、ああ、すごいなあとおもったんだけど、原作ですでにやってた笑
考えてみれば当然ですね笑
でも、映画は映画でよかったし、映画のおかげで本に出会えたから、それだけでもいい仕事してるなあと思う。
テーマは、他者理解、それと、許しだと思います。
アンナは、最後の最後でマーニーを許す。
それによって、他者というものが、自分の思い通りになる者では決してなく、時にどうしようもないことで裏切られることもあるのだ、ということを、許容できるようになったのだと思います。
そのことが、アンナの心に平安と、自立性をもたらしたと、僕は思います。
仮に、もしあそこでマーニーを許せなかったら、どうか。
物語は、まったく真逆の結末で、後味の悪いものになっていたと思う。
人を呪わば穴二つ(人を憎めば、結局はその呪いが自分に跳ね返り、墓穴が二つ必要となる)ということわざもありますよね。
幸い、アンナは許すことによって、他者を、自分と同一化させず、距離をとりつつも関係性を深めるということに成功した…とぼくはおもいます。
映画「思い出のマーニー」
おもしろかった。米林監督は大分腕を上げてきたなあという感じ。映像の表現に魅力がありました。
感動しました。かぐや姫とはまた違うよさがあり、これだけ女性の感情をとらえ、表現できるのはすごいと思いました。
よくまとめられていて、原作を読んでみるとわかりますが、要点をしっかり絞って、きれいな構成。本当に必要なところを、描き出すことに成功していますね。
印象的な映像がたくさんあって、窓辺の少女の印象、ボートと月夜の映像は美しいですね。
あと、思うんだけど、水彩画で映画って、やってほしいなあ。すごい手間で、やってられないだろうけど、一回見てみたい。
とにかく、よかったです。そして、最近また読書熱が戻ってきている!わーいヽ(^。^)ノ
下の記事もよかったらのぞいて行ってね(^O^)
音楽(ピアノ)まとめ
http://op63op29pia30845.blog.so-net.ne.jp/2015-05-16
本まとめ
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文鳥まとめ
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絵まとめ
http://op63op29pia30845.blog.so-net.ne.jp/2015-07-08-2